江戸川橋駅を出て神田川を渡り、トッパンホールで行われた、近現代のヴァイオリンとクラリネットのソロ、+ピアノによる合奏という、すこ~し新しい演奏会に出かけました。
第一曲目がストラビンスキー「独奏クラリネットのための3つの小品」で、薄暗いスポットがあたりクラリネット一本で奏されましたが、第一音の暖かい円みを帯びた芯もある音色が会場に広がり、聴きなれない曲なのですが、集中力が増しとても短く感じられます。安定したテクニック、和笛に似た音色もあり、管楽器の突出した魅力が浮き彫になり、聴くという行為が立体化されます。
二曲目は、ストラビンスキー「兵士の物語による組曲」。VCPの三重奏ですが、ヴァイオリン弾きの兵士が故郷にもどり、ヴァイオリン(心を象徴)と未来のわかる本(物を象徴)を悪魔と交換するという、出典の民話自体がとても面白い内容です。ヴィオリンの響きは、ロシアン/東欧が伸びやかに開かれた、大変ダイナミックなモダンテイスト。
後半第一曲はヴァイオリンソロによるバルトーク「ルーマニア民族舞曲」で、ピアノ伴奏の第一音がインパクト強く始まり、多分崔さんが欲していたであろうスピリットが入っていましたが、どの曲だったかなあ~、ヴァイオリンの、多分メシアンを想起させる細い音と音が少し途切れる瞑想部分やしめやかな音、奥深いエネルギーとスピリットが混在して、とても短く感じます。
後半第二曲は再びVCPの三重奏・バルトーク「コントラスツ」ですが、会場にほんわかな潤い感が育ちました。アンコールは現代曲が二曲、ヴァイオリンによるモンティ「チャルダーシュ」で、民族的な哀愁とロマンが大きな構想で組み立てられた量感ある演奏によって、そのリズムは帰路でも打ち鳴り、チャルダーシュとはエキセントリックで特別な律動です。
演奏後、奏者と聴衆の歓談の場としてワンコイン・パーティが設けられましたが、物的にもステージと客席が更に一体化することで、クラシックにおける濃密で近しい時空間が深まると認識し、私にとっては今年最後のライブとなる予定で、晴れやかなホットな時間となりました。
2011年12月23日(金)トッパンホール 午後2時~ クラリネット/鈴木良昭 ヴァイオリン/崔 文洙 ピアノ/脇岡洋平
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