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新大久保・民族的ベルカント発声

帰り道、電車が来るまで新大久保駅高台のホームから、初めて歩いた通りをながめる。・・・アジア的喧騒、といっても夏至が近い日本の夜はけだるい暑さとは無縁で心地よい。

・・ふとホーチミン市民劇場で聴いた高度なテクニックを持つベトナム人歌手達の声を思いだした。ベトナム人女性の話し声は高めで天国的な繊細さが特徴で、その歌声は西洋ベルカントを模倣しつつ、響きと言葉のニュアンスに民族的な色彩感が感じられた。

同様に日本人による日本歌曲を聴いていると、時には他国の歌にせよ、知らずして無意識下の日本的な歌いまわしを感じる時がある。西洋的な衣裳を纏っても古来民族の遺伝的形質が微かに潜んでいるのだ。

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